岡野歯科医院
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役立つ歯のコラム

当院の歯周病治療の基本的な考え方(必見)

記事概要

当院の歯周病治療の基本的な考え方をブログにまとめました。私の治療方針は、一言で言えば『正攻法』です。一般的に行われている歯周病治療の全ての行程を、歯科用顕微鏡を用いて、よりきちっと精確にやるという事で治療の成功率を上げるのです。特別かわった治療はしていないのに、歯周病の治りが明らかに良くなりました。詳しくは下記の記事をお読みください。

1軽んじられる『歯周病』という病気

永年、歯科医療に携わってきた歯科医師として残念に感じている事があります。

それは、歯周病とは、どういう病気なのか意外に知られていないということです。

昔から、TVコマーシャルなどで『歯槽膿漏予防に』とか、『歯周病ケアには』など、歯周病に関連する言葉がたびたび出てきていますが、皆さんは歯周病という病気をどれだけ理解されているでしょうか。

未だに、むし歯の原因ですら正しく認知されていないようです。『むし歯の原因は、何と思いますか?』と患者さんに尋ねると、多くの方が『食べかすが原因』という答えが返ってきます。

さらに、歯周病に至っては、どういう病気かも理解されていません。これらは、我々、歯科医療に携わる者の啓蒙不足と言わざるをえませんが、なんとかこの現状を変えられないか?と日々模索しています。

まずは、歯周病はどんな病気か、理解していただき、顕微鏡治療を専門とする当院の歯周病治療の基本スタンスについて説明したいと思います。

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歯周病はどんな病気なのか

2むし歯も歯周病も細菌が原因だと知らない人が多い現実

簡単に言えば、1)むし歯とは歯が溶けてなくなっていく病気、2)歯周病とは歯を支える骨がなくなっていく病気です。

よく建築物に例えられる事が多いです。

むし歯とは、土台の上に建つ屋根や壁が壊れていく状態です。そして、歯周病とは、建築の基礎である土台が崩れていく病気です。

単純に考えても、どちらも重症化すれば歯が抜歯に至る病気であることは容易に想像できるはずです。基礎の土台も、その上に建つ建物もどちらも大切であることは言うまでもありません。

むし歯も歯周病も、最悪な結末が抜歯です。そして、抜歯に至る状態まで悪化させてしまう最大の原因は、両方とも細菌です。

もちろん、原因菌はそれぞれ違います。むし歯は、むし歯菌、歯周病は、歯周病菌が起こします。

しかし、細菌が原因だという事を知らないでいては、日々のケアが間違った方向に行ってしまいます。

何のために、毎日歯磨きをしているのかを理解せずに、ただ単に歯磨きをしている、又は、歯科医師に言われるがままに歯のクリーニングだけを受けている。正直、これでは、むし歯も歯周病も一向に予防・改善できないのです。

まずは、むし歯も歯周病も細菌が原因で起こるお口の中の病気であることを理解していただきたいと思います。

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3治らない歯周病はなぜ?

ここからは、歯周病に絞って話を進めてまいります。

歯周病は、歯が抜けてしまう原因の№1です。

しかしながら、過去から見ても何年も何年も抜歯の原因の第一位の座を譲ることはありません。厳しいことを言いますが、現在の歯科医療においては、歯周病の治療は技術的に上手くいっていないか、もしくは治す手間暇がとれないという現状にあるのでは無いかと考えています。

なぜなら、本気で歯周病治療を行おうとすると、歯科医師の診療時間は長くなり、とうてい保険診療では賄うことはできません。しかしながら、自由診療で歯周病治療を行うという認識がないため、歯周病の治療が進まない。残念ながら、この負のループに陥ってしまっているのです。

もちろん、現場の歯科医師は、真剣に患者さんの治療に向き合っています。しかしながら、保険診療内での治療範囲では、おのずと限界があります。よって、必然的に歯科衛生士による歯のクリーニングだけ、という治療内容になってしまい、結果、なかなか治らない・治してもらえない歯周病患者が後を絶たないという結果になっています。

定期検診していたのに歯周病が重症になっていたり、見つかった歯周病が治らずに重症化していく現実は、患者さんも受け入れにくいのではないかと思います。

4歯周病治療は、特殊な治療は最後に。まずは、すべての基礎的な治療行程をきちんとやること。

それでは、ここからは当院の歯周病治療の基本的な考え方をご説明いたします。

私の治療方針は、一言で言えば正攻法です。

通法通り、歯周病治療に必須の歯ブラシ指導、歯石除去、手術等を行います。もちろん、これらを全ての治療行程で歯科用顕微鏡を用いて治療します。

これらは、しごくシンプルで単純な話です。
一般的に行われている歯周病治療の全ての行程を、歯科用顕微鏡を用いて、よりきちっと精確にやるという事で治療の成功率を上げるのです。特別かわった治療はしていないのに、歯周病の治りが明らかに良くなりました。

まずは、歯科用顕微鏡で患者さん自身の口腔内の状態をお見せします。そこで、お口の中の問題点を一緒に共有します。

前にも述べましたが、歯周病の一番の原因は細菌なので、プラークコントロール(ブラッシング指導)は必須です。これをやらずに歯周病治療は成功しません。

さらに、歯石を取るのは、わかりやすく言えば歯の周りをより清潔にし、歯根に剥がれた歯肉を再付着させるためです。特に、歯肉縁下の歯石とりは難しく、根の表面は窪みがあったりデコボコしています。歯周ポケット内は狭く暗く、歯周病が重症化して更にポケットが深くなると根の表面についている歯石は全く見えません。

なので、通常は手指の感覚で判断しなさいと言われているのですが、ちゃんと取れているかわからず、歯石をとりのこして歯周病が治らないという事になります。治療している歯科医がちゃんと歯石が取れているかわからないのです。

また、歯肉縁下の歯石は、かなり歯根の表面に強固についているので、器具が歯石の上を行ったり来たり滑っているだけの時もあります。窪みが狭かったり深かったりすると器具が歯石に届かないこともあります。

ここまで説明すればお分かりかと思いますが、このような高度な技術は、正しい知識がありトレーニングされた歯科医師でないとできないのです。

さらに歯磨き(ブラッシング)指導も、同様に個々のオーダーメイドの指導が必要です。

これも、とても時間が掛かるので、通常の歯科治療では敬遠されがちです。

しかし、ブラッシング指導は歯周病治療で一番大事なところです。当院ではここは手を抜きません。

実際に、磨き残しを患者さんに動画で見せるとリアリティーがあるのか、とても興味を示してくださいます。なので、理解しやすくモチュベーションアップにもつながるようです。

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5歯周病は諦めずに、一度顕微鏡歯科治療を。

また当医院は、その狭く暗いポケット内を、歯科用顕微鏡を使って歯石を見える状態にして確実な除去をしていきます。

歯科用顕微鏡を使うようになってからというもの、本当に、歯周病が良く治るようになりました。

ようするに、歯科用顕微鏡を使う前は、私はきちんと歯石を取れていなかったのだと思います。ここが、最もお伝えしたいところです。

歯科用顕微鏡を用いること以外は、何も特別なことはしていません。普通に歯石を確実にとって、治る状況を整えてあげれば、初期から中等度の歯周病は体の方で自然に治っていきます。
(もちろん、歯周病を進行させる修飾因子もあるので、そちらも対処が必要です。糖尿病などの基礎疾患、喫煙、歯ぎしりなどが、それにあたります。)

歯石除去時、ポケットが深い時には肉眼やルーペでは歯石が良く見えない時に、歯肉をメスで切り開いて骨から剝離して歯石を目視できるようにし、根の表面の歯石を取ります。(フラップ手術)

このような外科手術は、できたらやりたくないですよね。

それも、歯科用顕微鏡を用いることで、歯肉を切り開いて骨から剝離せずともポケット内の歯石が見える事が多いので、全てではないですが手術をせずに歯石を取ることができます。

これも、歯科用顕微鏡を用いる大きなメリットだと思います。顕微鏡の特徴の一つである、視覚の強化が低侵襲の治療に反映されます。体の手術だって開腹せずに、内視鏡で治療する時代です。低侵襲で治れば、患者さんにとっては福音のはずです。

もちろん、どんな状態の歯周病でも治療可能であるという訳ではありません。歯周病も重症だと正直、厳しい状態の場合もあります。しかしながら、根管治療同様、治療をトライせずに抜歯されてしまっている可能性もあります。場合によっては、顕微鏡歯科治療によって助かるかもしれないという事を覚えておいていただけたらと思います。

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歯科医師

全国で11名の歯科医師・・・・・・・のみ
日本で最も厳しい顕微鏡歯科基準をクリア

顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医・日本顕微鏡学会認定医

根管治療・顕微鏡歯科治療専門 歯科医岡野 眞

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