1むし歯は、抜歯の原因のNo.2

むし歯は、むし歯菌が出す酸によって歯が溶けてしまう疾患です。むし歯が進行すると、歯の神経（歯髄）に細菌感染を起こし、歯が痛くなって歯の神経を取らなければいけなくなります。むし歯が更に重症化すると、もう治療できずに抜歯になってしまうこともあります。そうならにようにするために詰め物や被せ物治療をして、むし歯の進行を抑え歯の神経を取ったり、抜歯にならないように未然に防ぐのです。ただ、日々むし歯治療はされているのですが、それでも残念ながら歯の抜歯の原因の約30％がむし歯なのです。
( 抜歯の原因のデータ )

むし歯が重症化すると歯の土台がどんどん無くなってしまい、詰め物や被せ物も最後にはできなくなってしまい、抜歯せざるを得ない状態になってしまいます。どんな方も、それは避けたいと思っていると思います。

2むし歯は治療してあっても安心できない

むし歯は、発症するのに主に２パターンがあります。一つは、むし歯治療がされていないところにできるむし歯。もう一つは、むし歯治療がされているところにできるむし歯です。
むし歯治療がされていないところにできるむし歯は、通常はその歯にできた最初のむし歯です。原因は様々ですが、清掃不良や矯正装置による歯垢（プラーク）の停滞等が考えられます。
むし歯治療がされているところにできるむし歯は、詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目にむし歯ができているケースです。原因は、詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目に隙間や段差があり、そこに歯垢が溜まり、むし歯が再発してきている等が考えられます。

3むし歯を予防するためには

むし歯の発生を抑えるためには、むし歯の原因である歯垢を徹底的に歯の周りから落とすことです。
むし歯の原因が、清掃不良や矯正装置による歯垢（プラーク）の停滞が考えられる場合は、清掃の強化を図ります。具体的には、歯ブラシなどの清掃のしかたの指導や、生活習慣指導を行います。
むし歯の原因が、詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目に隙間や段差があり、そこに歯垢が溜まりむし歯が再発してきている場合は、現在入っている詰め物・被せ物を外し、作り直すことで詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目を隙間や段差がない状態にし、歯垢を落とせる状態にするしかありません。何故なら、詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目に隙間や段差があると、歯ブラシなどの清掃器具ではもう歯垢を落とすことができなくなるからです。当院にむし歯の再発で来院されるほとんどがつなぎ目からのむし歯の再発です。
歯をむし歯から守り、抜歯を免れるためにはむし歯を発生させる原因の除去が必要です。詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目に隙間や段差があると、患者さん自身がどんなにむし歯予防の努力をしてもむし歯の発生を抑えにくくなります。これが、むし歯治療が行われているのにも関わらず、抜歯になってしまう原因なのです。

4むし歯治療をした歯を長持ちさせるために

むし歯ができてしまったら、詰物や被せ物治療をしなければなりませんが、治療後のむし歯の再発を抑え、歯を長持ちさせるために、詰め物・被せ物と歯とのつなぎ目を隙間や段差なくピッタリ合わせる精密治療を受けられることをお勧めします。
当院では、むし歯除去、形成、型どり、詰め物・被せ物の完成まで、全ての工程で治療用顕微鏡を使って治療します。歯科技工士も顕微鏡を使って詰め物・被せ物をつくる歯科技工士に依頼しています。精度の良い詰め物・被せ物をするためには、治療のすべての工程で妥協を許さない精密さが必要なのです。