記事概要
以前より皆さんから頂く歯に関する不安やお悩みについてブログを通じてお答えさせていただけたらと思い、この度「お悩み」と、その解決法の提案についてコラムを書きました。
1回答:歯の神経が生きていて炎症が弱ければ、神経を保存できる場合もあります。
歯の神経をとる処置を『抜髄』といいます。
むし歯が原因で『抜髄』を行う場合は、むし歯の大きさよりも、自発痛などの痛みの強さの程度で、神経を取るか取らないかを判断することが多いです。
もしも、強い痛みが発生していれば、むし歯菌による感染で神経が炎症をおこしている事が考えられます。
とくに、歯の神経が強い炎症を起こしている場合には、神経を残すことが難しい場合が多いです。そうなると、『抜髄』処置を選択することになります。
反面、むし歯が大きくても痛みがない場合は、歯の神経の炎症が弱いと考えられ、たとえ、むし歯を削り取って神経が露出してしまっていても、神経を保存する処置をして経過をみることも可能になります。
上記の処置のあと、経過が良ければ歯の神経を残したまま詰め物や被せ物をします。
歯の神経の炎症が強く『抜髄』をしたとしても、100%成功する訳ではありません。
『抜髄』処置が上手くいかないと、治療後に、歯の根の先に膿を持って歯肉が腫れたり、痛んだりすることもあります。
また、歯の神経がなくなると歯根破折を起こしやすくなります。歯根破折を起こしてしまうと、一般的には抜歯になります。
歯の神経を残した方が歯根破折が起こりにくいので、できるだけ神経は残したいところですね。
もちろん、全部のケースが上手くいくとは限りませんが、歯の神経を残すことが歯の寿命を延ばすことにつながると考えているからです。
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