【お悩み相談】Q19.保険治療でも自由診療でも根管治療後の再発はするものなのでしょうか?

記事概要
以前より皆さんから頂く歯に関する不安やお悩みについてブログを通じてお答えさせていただけたらと思い、この度「お悩み」と、その解決法の提案についてコラムを書きました。
1根管治療を行った歯が最近痛みだした
10年前に根管治療を行った歯が最近痛みだしたため、主治医に再根管治療を勧められた方からお悩みをいただきました。
保険治療と自由診療の、どちらで治療するか迷っているそうです。
しかし、主治医から、『再発率は保険も自費も大差ない』『詰めた薬が石灰化している可能性もあるため、かえってステンレス使用の方が根の掃除がしっかりできる場合もある』と言われたそうです。
根管治療を行っても、いずれ再発はするというのは当たり前のことなのか、結果に大差がないのであれば、保険治療でいいのではないかと悩んでいるそうです。
以下に、当院の見解をまとめてみます。
2当院は再根管治療でも成功率95%以上です
根管治療の成功率を上げるためには、以下の6つの条件が揃うことが必要です。
- ①CTスキャン画像
- ②ラバーダム防湿
- ③治療用顕微鏡の使用
- ④治療用顕微鏡専用の根管治療機材を使う
- ⑤根管治療が成功しやすい根管洗浄液、根管充填材を使う
- ⑥上記を使いこなすための、経験と技術がある
私の経験では、以前健康保険で根管治療をしていた時よりも、現在のように自由診療のみで根管治療をしている方が成功率は明らかに上がっています。
自由診療での根管治療(非外科的歯内療法)は、再根管治療でさえ、成功率は95%以上です。
外科的歯内療法(外科手術)は、ほとんどありません。
根管治療を成功させた後、適合性の良い被せ物をしてコロナルリーケージ(根管への再感染)を防げば、再発する可能性はほとんどないと思います。
私は、自由診療で根管治療と被せ物治療をしていますが、今のところ治療後に根尖病変が再発してきたことはありません。自分としては、全ての治療を自由診療に変更してから、明らかに歯を残せる確率が上がり、歯が長持ちするようになったのを日々実感しています。
但し、自由診療であればどの歯科医院でも同じ内容の治療を受けられるとは限りませんので、そこが難しいところです。患者さんの参考になればと思い、当医院の歯科医師は学会認定等を受けています。
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3当院の根管治療成功率
日本の根管治療の成功率は30〜50%(失敗率は50〜70%)であり、残念ながら世界的にも決して誇れるものではないという学術データが出ています。世界の成功率に届き、更に超えることを目指すべきと考え、日々診療をしています。
当院の根管治療(非外科的歯内療法)の成功率は96.1%であり、必要に応じて外科的歯内療法(外科手術)を併用した場合には成功率が98.7%に向上します。外科的歯内療法は通常、非外科的歯内療法で治癒しなかったケースに行われますが、当院では非外科的歯内療法で治癒に導けることが多く、外科的歯内療法を必要としないことがほとんどです。さらに、根管治療または外科的歯内療法で膿が治った後には、膿が再発するケースは、ほぼ100%ありません。(術者がベストを尽くしても患者側の生体反応の違いにより、治療の成功率は100%と言い切ることはできませんが、当院では、ほぼ100%に近い成功率を出しています。)
更に当院では、根管治療が成功した状態を維持するために、根管治療後に入れる被せ物も高精度に製作し、細菌の根管への再感染を(コロナルリーケージ)を防ぎます。
根管治療のみならず、根管治療後の被せ物治療も顕微鏡を使って責任をもって作成することにより、予後の良い状態を保つことができています。これらは、当医院の15年間の顕微鏡治療の結果によっても証明されています。

全国で11名の歯科医師のみ、
日本で最も厳しい顕微鏡歯科基準をクリア
顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医・日本顕微鏡学会認定医
根管治療・顕微鏡歯科治療専門 歯科医岡野 眞